ドキュメンタリー映画『緑の牢獄』

Green Jail│2K│ドキュメンタリー│2020年完成予定│台湾、日本、フランス│95分

2015 スイス・Visions du Réel ニヨン国際ドキュメンタリー映画祭 ピッチング大賞 ジュネーブ・ポストプロダクション賞|2015 ベルリン国際映画祭 Berlinale Talents「Doc Station」選出企画|2019 スイス・Visions du Réel ニヨン国際ドキュメンタリー映画祭「Doc in Progress」選出企画|2019 韓国 DMZ 国際ドキュメンタリー映画祭 ラフカットセッション2019 台北金馬国際映画祭 WIP選出企画2017 韓国「Docs Port Incheon」アジアピッチング選出企画|2014 台湾CCDF(CNEX Chinese Doc Forum)選出企画

あらすじ:

沖縄・秘境の島「西表島(いりおもてじま)」。緑のジャングルにおおわれた美しい島。ここにはかつて、大きな炭鉱があった…。炭鉱の歴史と、西表に生きる人々の歴史再現映画を制作中です。

日本の国境にほど近いこの島に、一人の台湾人老女が暮らしている。今年92歳になる彼女は、戦前に西表島にあった炭鉱で働いていた台湾人関係者のうち、島に残る最後の生き証人である。「この老女の背後には、日本と台湾の複雑な歴史のたくさんの問題が見える。 失われつつある過去の記憶をいま記録する必要がある。この歴史の断片を多くの人に知ってほしい」と、黄監督は言う。

石垣島の台湾移民家族のアイデンティティーの問題に向き合った前作『海の彼方』に続く、八重山台湾人ドキュメンタリーシリーズ第二作『緑の牢獄』の制作が進行中です。本作は、多くの人々に歴史の断片を体感してもらいたいという思いから、ドキュメンタリー映像に劇映像を加えた 歴史再現映画を目指しています。

 

作品背景:

沖縄県の南・八重山諸島に位置する西表島は、島のほとんどが山林に覆われているが、この島の西部地域には石炭を埋蔵した地層がある。この石炭の採掘は明治期以降に始められ、第2次大戦後の一時期まで続いた。

西表炭鉱はその過酷な労働と待遇で圧制炭鉱として恐れられた。坑夫の多くは九州の炭鉱地帯や沖縄本島、台湾、朝鮮などの島外からやって来た。地底深く掘り進み、労働環境の悪い中、坑夫たちは昼夜を分かたず働き続けた。

そこはまた、マラリアの蔓延する有病地でもあった。このためマラリアにかかり命を落とす坑夫たちもいた。労働のあまりの厳しさから逃れるため、逃亡を企てる坑夫もいた…。

かつて西表島にあった西表炭鉱のことは、いまでは残念ながらほとんど知られていません。西表炭鉱に生きた人々の記憶も、まさにいま失われようとしています。当時の炭鉱も廃墟と化し、劣化が進んでいます。このような時期だからこそ、わたしたち制作スタッフは当時の炭鉱関係者へのインタビューを重ね、文献・実地調査をすすめ、それをいかに映像で表現し多くの人に届けるかということに取り組んでいます。

 

スタッフ

監督、プロデューサー:黄インイク

共同プロデューサー:山上徹二郎、Annie Ohayon、Farid Rezkallah

撮影:中谷駿吾

音楽:Thomas Foguenne

編集:Valérie Pico、何孟學、黄インイク

サウンドデザイン・ミキシング:周震(Seismic Sound Lab. Ltd.)

製作:木林電影有限公司、株式会社ムーリンプロダクション

共同製作:株式会社シグロ、24 images

助成:文化庁文化芸術振興費補助金、台湾国家文化芸術基金など